バイオインフォマティクス 中部大学2024年秋学期

DNAの構造を調べる

バイオインフォマティクスとは

バイオインフォマティクスは生物の情報を扱う学問です。

生物の情報って

生物学の研究では様々な情報が得られます。

どんなものでも興味を持つ人がいて、測定する方法があれば情報として扱うことができます。

しかし、通常バイオインフォマティクスと言ったときにはこうした測定結果を処理することは含みません。 なぜなら、それらの情報は多くの場合コンピュータの力を借りなくてもいいぐらいの十分小さいデータだからです(もちろん電卓は必要になるでしょう)。

実際にバイオインフォマティクスの対象となる情報

バイオインフォマティクスの力が必要とされるのはもっと大きなデータ、少なくとも100を超えて大きいものは億の単位ぐらいのデータです。

これらの情報を処理するにはコンピュータの力が必要です。 コンピュータに仕事を命令するためにはコンピュータのことを知らないといけません。 それが情報学(インフォマティクス)です。

ですが、処理する対象となる情報は生物(バイオ)に由来することを忘れてはうまくいきません。 生物学の問題を処理するという目的に向かわないと役に立ちません。

DNAの化学

単量体

相補性

アデニンとチミン、グアニンとシトシンは水素結合で結合する。

DNAではこの性質のためにAとT、GとCの量はどのような生物でも等しくなる(シャルガフの法則)。

二重らせん

DNAの複製

DNAポリメラーゼの特徴

3'->5'エキソヌクレアーゼ活性
3'側の塩基を除去する活性。間違った塩基を取り込むとそれを除去する。DNA合成の正確性をあげている。

シークエンス

DNAの構造のこと。 DNAはACGTの4種類の塩基からなる多量体で、塩基の並び順をシークエンス(sequence)と呼ぶ。 塩基の並び順を調べることもシークエンスと呼ぶ

サンガー法

キャピラリー電気泳動

画像引用: http://www.kenq.net/dic/img/pic13_2.gif , http://www.beckmancoulter.co.jp/images/product/product01/capindex_04.gif

ポリアクリルアミド電気泳動

画像引用: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/cb/Sequencing.jpg

ダイターミネーター(dye terminator)によるシークエンス反応

画像引用: http://www.beckmancoulter.co.jp/images/product/product01/GeXP_sequencing01_b.gif

現在一般的なシークエンスのデータ

一般的なシーケンサーはABIFというファイル形式(拡張子ab1)でデータを出力する。 ab1は多くのソフトで開くことができるが、ここではFinchTV(http://www.geospiza.com/ftvdlinfo.html)を紹介する。 ここをクリックしてFinchTV.zipをダウンロードし、展開する(TVはTrace Viewerの意でTeleVisionではない)。 ここをクリックしてサンプル(B10_1.ab1)をダウンロードする。 FinchTVを起動してB10_1.ab1を開いてみよ。

Windowsのセキュリティの設定などでFinchTVが起動できない場合は、こちら (mitsucal.tsbio.info)を使ってください。 ページを開いたら、ab1ファイルを送信して、波形を表示させる