LA Taqを使ったPCR

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※注意:LA Taqを使用したPCRの反応液の調製は、必ずon ice(氷の上)で行うこと
 
※注意:LA Taqを使用したPCRの反応液の調製は、必ずon ice(氷の上)で行うこと
 
== 試薬 ==
 
* MightyAmp (Takara)
 
** MightyAmp DNAポリメラーゼは酵素なので、-20℃で保存し、冷凍庫から取り出すときにはアイスボックスにいれておく。
 
** PCRに使用する酵素は耐熱性なので熱には強いが、強い攪拌(かくはん)により活性が落ちることがあるので、酵素を入れたあとはボルテックスなどはしない。
 
* 10 µM プライマーストック
 
** 合成したオリゴDNAは100µMもしくは50µMの濃度で届くことが多い。そのままでは希釈率が大きくなり扱いにくいので10µM程度に希釈したものをストックとして作っておくのがよい。
 
** プライマーは特定の鋳型となるDNAとセットで使用することが多い。このとき、あるサンプルのDNAがプライマーに混入すると、それ以後の実験では混入したDNAから増幅されてしまう事故が起きる。購入したオリゴDNAがコンタミすると、買い直す必要が生じる。これを避けるためにも、購入したオリゴDNAを直接実験に用いないほうがよい。
 
  
 
== 手順 ==
 
== 手順 ==
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| 25mM MgCl2 || style="text-align:right;"| 5 µl|| style="text-align:left;"| (最終濃度:2.5mM)  
 
| 25mM MgCl2 || style="text-align:right;"| 5 µl|| style="text-align:left;"| (最終濃度:2.5mM)  
 
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| 2.5mM dNTPs || style="text-align:right;"| 8 µl|| style="text-align:left;"|  
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| dNTPs (各2.5mM) || style="text-align:right;"| 8 µl|| style="text-align:left;"|  
 
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| 10 µM プライマー (Sense)|| style="text-align:right;"| 1.25 µl|| style="text-align:left;"| (最終濃度:0.25µM)  
+
| 10µM プライマー (Sense)|| style="text-align:right;"| 1.25 µl|| style="text-align:left;"| (最終濃度:0.25µM。0.2-1µMの範囲で)  
 
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| 10 µM プライマー (Anti-sense)|| style="text-align:right;"| 1.25 µl|| style="text-align:left;"| (最終濃度:0.25µM)  
+
| 10µM プライマー (Anti-sense)|| style="text-align:right;"| 1.25 µl|| style="text-align:left;"| (最終濃度:0.25µM。0.2-1µMの範囲で)  
 
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| 鋳型DNA|| style="text-align:right;"| 1 µl|| style="text-align:left;"| 基本的に1µl。実験条件により変える
 
| 鋳型DNA|| style="text-align:right;"| 1 µl|| style="text-align:left;"| 基本的に1µl。実験条件により変える
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|}
 
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# 蓋をしてサーマルサイクラーにいれる。
 
# 蓋をしてサーマルサイクラーにいれる。
# 94℃ 2分 → ( 94℃ 30秒、"アニーリング温度" 30秒、72℃ "1kbにつき1分" ) x40サイクル → 72℃ 7分 (→ 4℃ ∞)。
+
# 94℃ 2分 → ( 94℃ 30秒、"アニーリング温度" 30秒、72℃ "(伸長反応)1kbにつき1分" ) x 40サイクル → 72℃ 10分 (→ 4℃ ∞)。
  
*"アニーリング温度""伸長反応の時間"はプライマー、サンプルによって異なるため、毎回確認して、ノートに記録しておくこと!
+
*「アニーリング温度」と「伸長反応の時間」は"プライマー""増幅する長さ"によって異なるため、確認する。また、PCRの条件(反応液の組成・反応温度、時間)はノートに記録しておくこと!

2019年5月13日 (月) 12:33時点における最新版


[編集] PCRの原理、手順など

PCRの原理、手順などの詳細は、[「MightyAmpを使ったPCR」]へのリンクのページを参照

※注意:LA Taqを使用したPCRの反応液の調製は、必ずon ice(氷の上)で行うこと

[編集] 手順

  1. 0.2mlチューブ、もしくは8連チューブ、もしくは96ウェルプレートに以下のように混ぜ合わせる。
    • プライマーは、"Sense"と"Anti-sense"の2つ入れることを忘れないように。
50 µl スケールの場合 備考
LA Taq (TaKaRa) 0.5 µl
10x LA PCR Buffer ll (Mg2+ free) 5 µl
25mM MgCl2 5 µl (最終濃度:2.5mM)
dNTPs (各2.5mM) 8 µl
10µM プライマー (Sense) 1.25 µl (最終濃度:0.25µM。0.2-1µMの範囲で)
10µM プライマー (Anti-sense) 1.25 µl (最終濃度:0.25µM。0.2-1µMの範囲で)
鋳型DNA 1 µl 基本的に1µl。実験条件により変える
滅菌水 (up to 50 µl) 計50µlになるように、滅菌水を入れる
合計 50 µl
  1. 蓋をしてサーマルサイクラーにいれる。
  2. 94℃ 2分 → ( 94℃ 30秒、"アニーリング温度" 30秒、72℃ "(伸長反応)1kbにつき1分" ) x 40サイクル → 72℃ 10分 (→ 4℃ ∞)。
  • 「アニーリング温度」と「伸長反応の時間」は"プライマー"、"増幅する長さ"によって異なるため、確認する。また、PCRの条件(反応液の組成・反応温度、時間)はノートに記録しておくこと!
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