NucleoSpin Gel and PCR Clean-upを使ったDNA精製

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====器具、試薬====
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====試薬====
 
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*PCR産物
 
 
*NucleoSpin Gel and PCR Clean-up
 
*NucleoSpin Gel and PCR Clean-up
::NT1
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:NT1
::NT3
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:NT3(初めに使用する前に、エタノールを加える)
::NE
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:NE
*遠心機
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*PCR産物
  
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====実験方法(PCR産物の精製)====
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:1. マイクロチューブにPCR産物とPCR産物の2倍量のNT1を加える。
  
====実験方法====
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:2. カラムをCollection Tube(2ml)にセットし、1の溶液をカラムに添加する。
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::11,000×g で、30秒遠心する。
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::ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
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:3. NT3 700μlをカラムに添加する。
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::11,000×g で、30秒遠心する。
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::ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
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:*このステップを2回行う。
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:4. カラムを11,000×gで、1分遠心しメンブレンを乾燥させる。
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:5. カラムをマイクロチューブにセットする。
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::NE15〜30μlを加え、室温で1分インキュベートする。
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::※溶出時に使うNEの量は、次の操作などによって異なるので、実験前に先生に確認すること (たとえば...PCR産物50μl:30μl , PCR産物20μl:20μl。必ずこの量とは限らない) 
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::11,000×gで、1分遠心する。
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====実験方法(電気泳動後のゲルから抽出する場合)====
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::*電気泳動後のゲルからバンドを切り出して精製する場合は、以下の方法で行う
 
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#マイクロチューブにPCR産物を全部まとめて入れる。
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#NT1をPCR産物の2倍量加える。
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:1. 精製したいDNA(PCR産物など)をアガロースゲルで電気泳動する
#カラムと2mlチューブをセットして、サンプルを移す。
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::*泳動バッファーは使い回しではなく新しいものを使用
#遠心して、液を捨てる。
+
::*サンプルをウェルにアプライする時は、各サンプル間で1レーン以上間隔を開ける
#NT3を700μl入れ、遠心して、液を捨てる。
+
::*電気泳動中は、光が当たらないように箱"Dark電気泳der"を泳動層にかぶせておく
#NT3を700μl入れ、遠心して、液を捨てる。
+
:::※GR Redを取り込んだDNAは光が当たると変異が生じやすいため
#さらに、遠心1分して、新しいマイクロチューブにカラムをセットする。
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#NEを30μl加え遠心して、マイクロチューブにDNAを移す。
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:2. (電気泳動中にヒートブロックを50℃にセットしておく)
#-20℃で保存する。
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:3. 泳動が終わったら、UV(短波長)を当てて確認しながら、バンド部分のアガロースゲルをカミソリで切り出してエッペンに回収する(@トランスイルミネーター)
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:4. 3で切り出したアガロースゲル100mg(≒100ul)に対して、NT1 200ulの割合になるようにNT1を加える
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:5. 50度で5-10分熱処理して、ゲルを溶解する(完全に融けるまで)
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(これ以降は、上記の「PCR産物の精製」と同じ)
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:6. カラムをCollection Tube(2ml)にセットし、5の溶液をカラムに添加する。
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::11,000×g で、30秒遠心する。
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::ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
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:7. NT3 700μlをカラムに添加する。
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::11,000×g で、30秒遠心する。
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::ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
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:*このステップを2回行う。
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:8. カラムを11,000×gで、1分遠心しメンブレンを乾燥させる。
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:9. カラムをマイクロチューブにセットする。
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::NE15〜30μlを加え、室温で1分インキュベートする。
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::※溶出時に使うNEの量は、次の操作などによって異なるので、実験前に先生に確認すること (たとえば...PCR産物50μl:30μl , PCR産物20μl:20μl。必ずこの量とは限らない) 
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::11,000×gで、1分遠心する。

2019年12月19日 (木) 10:53時点における最新版

[編集] 試薬


  • NucleoSpin Gel and PCR Clean-up
NT1
NT3(初めに使用する前に、エタノールを加える)
NE
  • PCR産物

[編集] 実験方法(PCR産物の精製)


1. マイクロチューブにPCR産物とPCR産物の2倍量のNT1を加える。
2. カラムをCollection Tube(2ml)にセットし、1の溶液をカラムに添加する。
11,000×g で、30秒遠心する。
ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
3. NT3 700μlをカラムに添加する。
11,000×g で、30秒遠心する。
ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
  • このステップを2回行う。
4. カラムを11,000×gで、1分遠心しメンブレンを乾燥させる。
5. カラムをマイクロチューブにセットする。
NE15〜30μlを加え、室温で1分インキュベートする。
※溶出時に使うNEの量は、次の操作などによって異なるので、実験前に先生に確認すること (たとえば...PCR産物50μl:30μl , PCR産物20μl:20μl。必ずこの量とは限らない)
11,000×gで、1分遠心する。


[編集] 実験方法(電気泳動後のゲルから抽出する場合)

  • 電気泳動後のゲルからバンドを切り出して精製する場合は、以下の方法で行う

1. 精製したいDNA(PCR産物など)をアガロースゲルで電気泳動する
  • 泳動バッファーは使い回しではなく新しいものを使用
  • サンプルをウェルにアプライする時は、各サンプル間で1レーン以上間隔を開ける
  • 電気泳動中は、光が当たらないように箱"Dark電気泳der"を泳動層にかぶせておく
※GR Redを取り込んだDNAは光が当たると変異が生じやすいため
2. (電気泳動中にヒートブロックを50℃にセットしておく)
3. 泳動が終わったら、UV(短波長)を当てて確認しながら、バンド部分のアガロースゲルをカミソリで切り出してエッペンに回収する(@トランスイルミネーター)
4. 3で切り出したアガロースゲル100mg(≒100ul)に対して、NT1 200ulの割合になるようにNT1を加える
5. 50度で5-10分熱処理して、ゲルを溶解する(完全に融けるまで)

(これ以降は、上記の「PCR産物の精製」と同じ)

6. カラムをCollection Tube(2ml)にセットし、5の溶液をカラムに添加する。
11,000×g で、30秒遠心する。
ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
7. NT3 700μlをカラムに添加する。
11,000×g で、30秒遠心する。
ろ液を捨て、同じCollection Tubeにカラムをセットする。
  • このステップを2回行う。
8. カラムを11,000×gで、1分遠心しメンブレンを乾燥させる。
9. カラムをマイクロチューブにセットする。
NE15〜30μlを加え、室温で1分インキュベートする。
※溶出時に使うNEの量は、次の操作などによって異なるので、実験前に先生に確認すること (たとえば...PCR産物50μl:30μl , PCR産物20μl:20μl。必ずこの量とは限らない)
11,000×gで、1分遠心する。
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