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− | !!! 添加量 !! 終濃度 | + | !!! 添加量 !! 終濃度 !! 備考 |
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− | | <b>精製PCR産物</b> || style="text-align:right;"| 5 µl || | - | + | | <b>精製PCR産物</b> || style="text-align:right;"| 5 µl || | - || | - |
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− | | dH2O|| style="text-align:right;"|1.66 µl || | - | + | | dH2O|| style="text-align:right;"|1.66 µl || | - || | - |
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− | | KOD -Plus- 10x Buffer || style="text-align:right;"| 0.9 µl|| | 1x (10倍希釈) | + | | KOD -Plus- 10x Buffer || style="text-align:right;"| 0.9 µl|| | 1x (10倍希釈) || | KOD -Plus- の付属品 |
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− | | 25mM MgSO4 || style="text-align:right;"| 0.54 µl|| | 1.5mM (16.6倍希釈) | + | | 25mM MgSO4 || style="text-align:right;"| 0.54 µl|| | 1.5mM (16.6倍希釈) || | KOD -Plus- の付属品 |
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− | | 2mM dNTPs || style="text-align:right;"| 0.9 µl || | 0.2mM (10倍希釈) | + | | 2mM dNTPs || style="text-align:right;"| 0.9 µl || | 0.2mM (10倍希釈) || | KOD -Plus- の付属品 |
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====(2) 3'末端のdA付加反応==== | ====(2) 3'末端のdA付加反応==== | ||
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:3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く | :3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く | ||
::*dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない) | ::*dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない) | ||
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====(3) ライゲーション==== | ====(3) ライゲーション==== | ||
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:*選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う | :*選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う | ||
:*インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal (2%)、IPTG (0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する | :*インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal (2%)、IPTG (0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する | ||
− | ::* | + | ::*インサートが入ったコロニーは白色、インサートが入らなかったコロニーは青色になる (青白判定) |
2020年2月20日 (木) 11:17時点における版
目次 |
使用するキット
- 「TArget Clone -Plus-」 (Toyobo) @フリーザー(-20℃)
実験方法
(1) PCR産物の調製
- 精製したPCR産物を用いる場合、以下の要領で調製する。 (計 9 µl)
添加量 終濃度 備考 精製PCR産物 5 µl - - dH2O 1.66 µl - - KOD -Plus- 10x Buffer 0.9 µl 1x (10倍希釈) KOD -Plus- の付属品 25mM MgSO4 0.54 µl 1.5mM (16.6倍希釈) KOD -Plus- の付属品 2mM dNTPs 0.9 µl 0.2mM (10倍希釈) KOD -Plus- の付属品
(2) 3'末端のdA付加反応
- 1. (1)で調製したPCR産物(9 µl)に「10x A-attachment Mix」1 µl を添加してよく混ぜる。
- 2. 60℃で10分間反応させる。
- 3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く
- dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない)
(3) ライゲーション
- 1. 以下の要領で、ライゲーション反応液を調製する。(計10µl)
添加量 備考 2x Ligation Buffer 5 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと pTA2 vector (50ng/µl, 3kb) 1 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと (2)でdA付加したPCR産物 3 µl (モル換算で)vectorの3倍以上の量になるとよい T4 DNA Ligase 1 µl 氷上に置く(orクーラーボックスを使う)
- 2. 16℃で30分以上反応させる。
(4) 大腸菌DH5αの形質転換
- あとは、ライゲーション産物を用いて大腸菌DH5αのコンピテントセルを形質転換する
- 選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う
- インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal (2%)、IPTG (0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する
- インサートが入ったコロニーは白色、インサートが入らなかったコロニーは青色になる (青白判定)