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| KOD -Plus- 10x Buffer || style="text-align:right;"| 0.9 µl|| | 1x (10倍希釈)
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| 2mM dNTPs || style="text-align:right;"| 0.9 µl || | 0.2mM (10倍希釈)
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====(2) 3'末端のdA付加反応====
 
====(2) 3'末端のdA付加反応====
 
:1. (1)で調製したPCR産物(9 µl)に「10x A-attachment Mix」1 µl を添加してよく混ぜる。
 
:1. (1)で調製したPCR産物(9 µl)に「10x A-attachment Mix」1 µl を添加してよく混ぜる。
:2. 60℃で10分間反応させる。
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:2. 60℃で10分間反応させる。    ※30分まで延長可能
 
:3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く
 
:3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く
 
::*dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない)
 
::*dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない)
 
  
 
====(3) ライゲーション====
 
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:2. 16℃で30分以上反応させる。
 
:2. 16℃で30分以上反応させる。
 
  
 
====(4) 大腸菌DH5αの形質転換====
 
====(4) 大腸菌DH5αの形質転換====
 
:あとは、ライゲーション産物を用いて大腸菌DH5αのコンピテントセルを形質転換する
 
:あとは、ライゲーション産物を用いて大腸菌DH5αのコンピテントセルを形質転換する
 
:*選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う
 
:*選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う
:*インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal(2%)、IPTG(0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する
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:*インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal (2%)、IPTG (0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する
::*インサートが入ったコロニーは白色、インサートが入らなかったコロニーは青色になる(青白判定)
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::*インサートが入ったコロニーは白色、インサートが入らなかったコロニーは青色になる (青白判定)

2020年3月10日 (火) 14:22時点における最新版

目次

[編集] 使用するキット


  • 「TArget Clone -Plus-」 (Toyobo)  @フリーザー(-20℃)

[編集] 実験方法


[編集] (1) PCR産物の調製

  • 精製したPCR産物を用いる場合、以下の要領で調製する。 (計 9 µl)
添加量 終濃度 備考
精製PCR産物 5 µl - -
dH2O 1.66 µl - -
KOD -Plus- 10x Buffer 0.9 µl 1x (10倍希釈) KOD -Plus- の付属品
25mM MgSO4 0.54 µl 1.5mM (16.6倍希釈) KOD -Plus- の付属品
2mM dNTPs 0.9 µl 0.2mM (10倍希釈) KOD -Plus- の付属品

[編集] (2) 3'末端のdA付加反応

1. (1)で調製したPCR産物(9 µl)に「10x A-attachment Mix」1 µl を添加してよく混ぜる。
2. 60℃で10分間反応させる。    ※30分まで延長可能
3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く
  • dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない)

[編集] (3) ライゲーション

1. 以下の要領で、ライゲーション反応液を調製する。(計10µl)
添加量 備考
2x Ligation Buffer 5 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと
pTA2 vector (50ng/µl, 3kb) 1 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと
(2)でdA付加したPCR産物 3 µl (モル換算で)vectorの3倍以上の量になるとよい
T4 DNA Ligase 1 µl 氷上に置く(orクーラーボックスを使う)
2. 16℃で30分以上反応させる。

[編集] (4) 大腸菌DH5αの形質転換

あとは、ライゲーション産物を用いて大腸菌DH5αのコンピテントセルを形質転換する
  • 選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う
  • インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal (2%)、IPTG (0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する
  • インサートが入ったコロニーは白色、インサートが入らなかったコロニーは青色になる (青白判定)
個人用ツール
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操作
案内
ツール