種とり

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*種とりをする際には、基本的に「植物体を採取して紙袋に回収」してデシケータ内で1週間ほど乾燥させたのちに「種用の封筒に回収」する。
 
*種とりをする際には、基本的に「植物体を採取して紙袋に回収」してデシケータ内で1週間ほど乾燥させたのちに「種用の封筒に回収」する。
 
**十分に乾燥した植物から種をとる場合、紙袋に回収せずに直接「種用の封筒に回収」することも可
 
**十分に乾燥した植物から種をとる場合、紙袋に回収せずに直接「種用の封筒に回収」することも可
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*種とりをする植物は事前に水やりをStopし、トレイ・土が乾燥した状態で行うと良い
  
 
====植物体の回収====
 
====植物体の回収====
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| (a) 種をとる植物 || | -  
 
| (a) 種をとる植物 || | -  
 
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| (b) 白い紙袋(植物体回収用) || | 学生机後ろの実験台の下
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| (b) 白い紙袋(植物体回収用)、クリップ等 || | 学生机後ろの実験台の下(クリップ:学生机の棚)
 
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| (c) 植物用ハサミ || | 栽培室内 (使用後は、エタノールで拭いてから元に戻す)
 
| (c) 植物用ハサミ || | 栽培室内 (使用後は、エタノールで拭いてから元に戻す)
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| (e) ペン等 || | 栽培室内 など
 
| (e) ペン等 || | 栽培室内 など
 
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| (f) オートクレーブ袋 || | 廃棄物を回収するため。栽培室内 など
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| (f) オートクレーブ袋、新聞紙 || | 廃棄物を回収するため。栽培室内 など
 
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| (g) ハイター、バケツ || | トレイの洗浄、菌・種の死滅用。実験室の流しの下
 
| (g) ハイター、バケツ || | トレイの洗浄、菌・種の死滅用。実験室の流しの下
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'''<手順>'''
 
'''<手順>'''
:(1) 土植えに必要な数の「(b)ビニールポット」を用意し、「(c)ラベル」を付ける
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:(1) 必要な数の「白い紙袋」を用意する
::*[アグロ感染用]1鉢に4個体(2~5個体)@9cmポット、 [それ以外]1鉢に1個体@6cmポット
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*以降の作業は、栽培室内で行う。作業するスペースには新聞紙を敷いておく
:(2) 「(d)植物用トレイ」に(1)のポットを並べ、「(f)鉢底ネット」を敷く。「(e)トレイへのラベル」を記入、貼り付け
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:(2) 植物の花茎の根元をハサミで切断し、植物(地上部)を丸ごと「白い紙袋」に回収する。回収後、種がこぼれないように袋の口は二重に折り曲げる。
:(3) (2)のポットに「(g)バーミキュライト」を入れる。(マグァンプの有無を間違えない。上の表を参照)
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::*乾燥したさやは、触ると弾けて種が落ちてしまうので、要注意
:(4) バーミキュライトに吸水させる
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::*特にアグロ感染後は、最初に出来る種子ほど形質転換効率が高いので、確実に回収する
::*(h)水やり用ビーカー」を使う。水3Lに対して、「(h)液体肥料(ペンタガーデン)」を1push(1ml)入れる
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:(3) 回収した紙袋に、回収した植物の情報を記入しておく
::*全てのポットに行き渡るまでトレイに水を張った後に、各々のポットの上から土全体に行き渡るまで水をかける
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::*鉢に貼ってあるラベルを紙袋に貼ると良い
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:(4) 植物体を回収した紙袋は、種用のデシケータ内に1週間ほど保存し、完全に乾燥させる
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::*紙袋はバラバラにならないように、クリップ等でまとめておく。氏名を忘れずに記入。
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::*紙袋のままだと嵩張って邪魔になるので、長期間放置しないで次の「種用の封筒への回収」を行う
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*【後片付け】
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:(5) バーミキュライト、ビニールポット、トレイを覆っていたビニール袋 等は、オートクレーブ袋に回収して廃棄(オートクレーブ)
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:(6) アラコンの筒は、さや・花びらのカス等をブラシで掃除して、収納Box(栽培室内の棚の上)に片付ける。作業スペースはきれいに掃除しておく
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:(7) トレイ、アラコンのカップ、串は実験室に持ち帰り(種などを栽培室外に落とさないように注意)、洗浄。ハイターを薄めた液に一晩浸して菌・種を死滅させた後に洗う
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::*ハイター:100倍希釈くらい、トレイ1枚につきキャップ1杯分。アラコンのカップはバケツを使うと良い
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::*流しを占拠するため、トレイなどは長期間放置しないで早めに洗うこと!
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::*排水口が詰まらないように、土を含む水は三角コーナーを介して捨てる。土用のスポンジを使う
  
 
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====種用の封筒への回収====
:(5) 「(i)水入れ用の容器」に水を張る。
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:(6) 「(j)ピンセット」を使い、「(a)プレート上の植物」を培地から抜いて(根を切らないように)、「(i)水入れ用のバット」内で根を洗い(培地を落とす)、ポットに植え付ける
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:(7) トレイ全体に「(k)サランラップ」を掛けて保湿する。
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::*サランラップは密封しない。植物にサランラップが貼りつかないように、ラップをかける前に「(k)紫色の板」を立てておく
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====生育====
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'''<必要なもの>'''
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!!!  備考
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| (a) 紙袋に回収した植物 || | -
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| (b) 種用の封筒 || | 種用のデシケータ内。ストックは、学生机後ろの実験台の下
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| (c) 種用の封筒を収納する紙箱 || | 使用中のものはデシケータ内。新しい箱は器具棚の上(段ボール箱内)
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| (d) 種とり用の篩(ふるい) || | 学生机後ろの実験台の下
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| (e) 新聞紙、種とり用の紙(A4裏紙、カレンダー等) || | 実験台の上 など
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| (f) オートクレーブ袋 || | 廃棄物を回収するため。
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'''<手順>'''
 
'''<手順>'''
:(1) 土植え後、翌日以降にサランラップを外す(1週間以内に)。「(k)紫色の板」は土を落として元の場所に戻す
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:(1) 必要な数の「種用の封筒」を用意し、封筒に必要な情報を記入
:(2) 適宜、水やり  ※水3Lに対して、「(h)液体肥料(ペンタガーデン)」を1push(1ml)入れる
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::*「(形質転換体なら)導入遺伝子」「Col, drol1変異体, 等の区別」「種子の世代(T1等)」「個体の番号」「種とりした日」「氏名」。種とりした日と実験ノートは対応できるように
:(3) 花茎が伸びてきたら、対処する
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::*() "HD2Bg / drol1-1 T1 5 200323 丹羽" (この場合、2020年3/23のノートに種とりの情報が記載されていて対応できるようにする)
::*種とり用等(6cmポット):アラコン(カップ・筒)をはめる(アラコン:栽培棚の上)
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::*ラベルプリンター(P-touch)が便利 → [[P-touchの使用方法]]
::*それ以外:絡まる前(orアグロ感染後)に串を立て、ペーパータイで留める (串・ペーパータイ:栽培室の棚)
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:::*アグロ感染用は、最初に伸びてくる花茎(主茎)が数cm伸びてきたところで摘心(切り落とす)
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*以降の作業をするスペースには新聞紙を敷いておく
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:(2) カレンダーを敷いたうえで、A4裏紙の上に回収した植物体を出す。(さやを指でつぶして中の種を出す)
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:(3) 「種とり用の篩(ふるい)」に通し、篩を通らなかったゴミを処分。篩に通った細かいゴミ(花びらのカス等)も"重量の差"を利用して種と分ける
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:(4) ゴミを取り除いた種を「種用の封筒」に回収する。回収した封筒は「紙箱」に収納して、種用デシケータで保存
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::*「種とり用の篩(ふるい)」や作業スペースの紙は、個体ごとにゴミ・種子を取り除いて、種が個体間で混じらないように気を付ける!
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:(5) ゴミはオートクレーブ袋に回収して、廃棄(オートクレーブ)。作業スペースはきれいに掃除しておく

2020年3月26日 (木) 08:53時点における最新版

  • 種とりをする際には、基本的に「植物体を採取して紙袋に回収」してデシケータ内で1週間ほど乾燥させたのちに「種用の封筒に回収」する。
    • 十分に乾燥した植物から種をとる場合、紙袋に回収せずに直接「種用の封筒に回収」することも可
  • 種とりをする植物は事前に水やりをStopし、トレイ・土が乾燥した状態で行うと良い

[編集] 植物体の回収


<必要なもの>

備考
(a) 種をとる植物 -
(b) 白い紙袋(植物体回収用)、クリップ等 学生机後ろの実験台の下(クリップ:学生机の棚)
(c) 植物用ハサミ 栽培室内 (使用後は、エタノールで拭いてから元に戻す)
(d) アラコン(筒)掃除用のブラシ 栽培室内
(e) ペン等 栽培室内 など
(f) オートクレーブ袋、新聞紙 廃棄物を回収するため。栽培室内 など
(g) ハイター、バケツ トレイの洗浄、菌・種の死滅用。実験室の流しの下

<手順>

(1) 必要な数の「白い紙袋」を用意する
  • 以降の作業は、栽培室内で行う。作業するスペースには新聞紙を敷いておく
(2) 植物の花茎の根元をハサミで切断し、植物(地上部)を丸ごと「白い紙袋」に回収する。回収後、種がこぼれないように袋の口は二重に折り曲げる。
  • 乾燥したさやは、触ると弾けて種が落ちてしまうので、要注意
  • 特にアグロ感染後は、最初に出来る種子ほど形質転換効率が高いので、確実に回収する
(3) 回収した紙袋に、回収した植物の情報を記入しておく
  • 鉢に貼ってあるラベルを紙袋に貼ると良い
(4) 植物体を回収した紙袋は、種用のデシケータ内に1週間ほど保存し、完全に乾燥させる
  • 紙袋はバラバラにならないように、クリップ等でまとめておく。氏名を忘れずに記入。
  • 紙袋のままだと嵩張って邪魔になるので、長期間放置しないで次の「種用の封筒への回収」を行う
  • 【後片付け】
(5) バーミキュライト、ビニールポット、トレイを覆っていたビニール袋 等は、オートクレーブ袋に回収して廃棄(オートクレーブ)
(6) アラコンの筒は、さや・花びらのカス等をブラシで掃除して、収納Box(栽培室内の棚の上)に片付ける。作業スペースはきれいに掃除しておく
(7) トレイ、アラコンのカップ、串は実験室に持ち帰り(種などを栽培室外に落とさないように注意)、洗浄。ハイターを薄めた液に一晩浸して菌・種を死滅させた後に洗う
  • ハイター:100倍希釈くらい、トレイ1枚につきキャップ1杯分。アラコンのカップはバケツを使うと良い
  • 流しを占拠するため、トレイなどは長期間放置しないで早めに洗うこと!
  • 排水口が詰まらないように、土を含む水は三角コーナーを介して捨てる。土用のスポンジを使う

[編集] 種用の封筒への回収


<必要なもの>

備考
(a) 紙袋に回収した植物 -
(b) 種用の封筒 種用のデシケータ内。ストックは、学生机後ろの実験台の下
(c) 種用の封筒を収納する紙箱 使用中のものはデシケータ内。新しい箱は器具棚の上(段ボール箱内)
(d) 種とり用の篩(ふるい) 学生机後ろの実験台の下
(e) 新聞紙、種とり用の紙(A4裏紙、カレンダー等) 実験台の上 など
(f) オートクレーブ袋 廃棄物を回収するため。

<手順>

(1) 必要な数の「種用の封筒」を用意し、封筒に必要な情報を記入
  • 「(形質転換体なら)導入遺伝子」「Col, drol1変異体, 等の区別」「種子の世代(T1等)」「個体の番号」「種とりした日」「氏名」。種とりした日と実験ノートは対応できるように
  • (例) "HD2Bg / drol1-1 T1 5 200323 丹羽" (この場合、2020年3/23のノートに種とりの情報が記載されていて対応できるようにする)
  • ラベルプリンター(P-touch)が便利 → P-touchの使用方法
  • 以降の作業をするスペースには新聞紙を敷いておく
(2) カレンダーを敷いたうえで、A4裏紙の上に回収した植物体を出す。(さやを指でつぶして中の種を出す)
(3) 「種とり用の篩(ふるい)」に通し、篩を通らなかったゴミを処分。篩に通った細かいゴミ(花びらのカス等)も"重量の差"を利用して種と分ける
(4) ゴミを取り除いた種を「種用の封筒」に回収する。回収した封筒は「紙箱」に収納して、種用デシケータで保存
  • 「種とり用の篩(ふるい)」や作業スペースの紙は、個体ごとにゴミ・種子を取り除いて、種が個体間で混じらないように気を付ける!
(5) ゴミはオートクレーブ袋に回収して、廃棄(オートクレーブ)。作業スペースはきれいに掃除しておく
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