In-Fusion Cloning

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((1) PCR産物の前処理)
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:'''(b) Cloning Enhancer処理'''
 
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:::*PCR後の電気泳動での確認時に、非特異的なバンドがなかった場合、この方法を用いることが可能
 
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!!! 添加量 !! 終濃度 !! 備考
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!!! 添加量  
 
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| <b>精製PCR産物</b> || style="text-align:right;"| 5 µl || | - || | -
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| <b>PCR産物</b> || style="text-align:right;"| 5 µl
 
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| dH2O|| style="text-align:right;"|1.66 µl || | - || | -
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| Cloning Enhancer|| style="text-align:right;"|2 µl
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| KOD -Plus- 10x Buffer || style="text-align:right;"| 0.9 µl|| | 1x (10倍希釈) || | KOD -Plus- の付属品
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| 25mM MgSO4 || style="text-align:right;"| 0.54 µl|| | 1.5mM (16.6倍希釈) || | KOD -Plus- の付属品
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| 2mM dNTPs || style="text-align:right;"| 0.9 µl || | 0.2mM (10倍希釈) || | KOD -Plus- の付属品
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2020年10月7日 (水) 12:35時点における版

目次

使用するキット


  • 「In-Fusion HD Cloning Kit」 (TaKaRa: Clontech)  @フリーザー(-20℃)

実験方法


(1) PCR産物の前処理

  • 下記の(a)(b)いずれかの方法でPCR産物の前処理を行う
(a) カラムでの精製 (ベクターを制限酵素処理した場合も同様)

   ⇒ NucleoSpin Gel and PCR Clean-upを使ったDNA精製 を参照

(b) Cloning Enhancer処理
  • PCR後の電気泳動での確認時に、非特異的なバンドがなかった場合、この方法を用いることが可能
添加量
PCR産物 5 µl
Cloning Enhancer 2 µl

(2) 3'末端のdA付加反応

1. (1)で調製したPCR産物(9 µl)に「10x A-attachment Mix」1 µl を添加してよく混ぜる。
2. 60℃で10分間反応させる。    ※30分まで延長可能
3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く
  • dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない)

(3) ライゲーション

1. 以下の要領で、ライゲーション反応液を調製する。(計10µl)
添加量 備考
2x Ligation Buffer 5 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと
pTA2 vector (50ng/µl, 3kb) 1 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと
(2)でdA付加したPCR産物 3 µl (モル換算で)vectorの3倍以上の量になるとよい
T4 DNA Ligase 1 µl 氷上に置く(orクーラーボックスを使う)
2. 16℃で30分以上反応させる。

(4) 大腸菌DH5αの形質転換

あとは、ライゲーション産物を用いて大腸菌DH5αのコンピテントセルを形質転換する
  • 選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う
  • インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal (2%)、IPTG (0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する
  • インサートが入ったコロニーは白色、インサートが入らなかったコロニーは青色になる (青白判定)
個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ツール