ゲノム編集した植物のシークエンスの解析

提供: 鈴木研Wiki
(版間での差分)
移動: 案内, 検索
86行: 86行:
 
** 単一の波形が出現=ホモ:そのまま配列を成形(→Aへ進む)
 
** 単一の波形が出現=ホモ:そのまま配列を成形(→Aへ進む)
 
** 重なった波形が出現=Bi-allelic(2個のアリル(変異)が混ざっている):波形を分離して解析(→Bへ進む)
 
** 重なった波形が出現=Bi-allelic(2個のアリル(変異)が混ざっている):波形を分離して解析(→Bへ進む)
*
 
*
 
 
*  
 
*  
 
*  
 
*  
 
*
 
*

2021年11月6日 (土) 09:29時点における版

(注意:編集中!)

CRISPR-Cas9でゲノム編集した植物のシークエンスを解析し、変異を同定する方法についての解説。

アグロバクテリウムの感染後、シークエンス解析に至るまでの流れ (概要説明)
1) 形質転換されたT1植物を選抜し、生育する
  • pKIベクターを用いた場合、T1種子の中から「OLE-tagRFPが光る」ものを播いて育てる (=T-DNAが組み込まれている)
2) 目的の遺伝子がゲノム編集されている個体を選抜・生育し、T2種子をとる
  • genotyping:PCR+制限酵素処理で、変異遺伝子を持つ個体を選抜 (制限酵素処理で、切れる:野生型(WT型)、切れない:変異型)
3) T2世代で、Cas9を持たない植物を選抜する
  • pKIベクターを用いた場合、T2種子の中から「OLE-tagRFPが光らない」ものを播いて育てる (=T-DNA、Cas9を持たない)
4) T2世代で、目的の遺伝子がゲノム編集されている個体を選抜する
  • 2) と同様のgenotypingを実施
5) キャピラリーシークエンサーでの解析
  • 4) のgenotypingの時のPCR産物(制限酵素処理する前のもの)を、キャピラリーシークエンサーで解析する
  • PCRに用いた両端のプライマー各々で解析したファイルを作成。このファイルを用いて以降の解析を行う

(1) 解析に使うファイルを準備する

  • キャピラリーシークエンサーで読んだ波形ファイル(拡張子.ab1)
  • ゲノム編集した箇所をはさんだ領域をPCRで増幅したものを、両側のプライマーでシークエンス解析したファイル
  • ゲノム編集した「遺伝子のもとの配列」と「sgRNAの配列(PAM配列まで含めて)」。FASTA形式で保存する
  • 「メモ帳」等のテキストエディタを起動し、以下の内容を記述したファイルを作成する(ファイル保存時に、拡張子を「.txt」から「.fasta」に変更
>U540k

ATGGAAATCATGTCAAGAGAGAA.....
>sgRNA3+PAM
TGACAGAACCGGTATGGCCTGGG

(1行目)“>遺伝子名” を記入

(2行目)標的遺伝子のゲノムDNAの配列 を記入
(3行目)“>sgRNA名など” を記入
(4行目)sgRNAの配列(PAM含めて)を記入

(2) シーケンスアセンブリソフトウェア「ATGC」を起動

  • 「ATGC」は共通PCにインストールしてあります
自分のPCで解析したい場合
インストール方法:中部大学総合情報センターから「Genetyx」をダウンロード・インストールして使用する

http://www.isc.chubu.ac.jp/services/chubu/genetyx.html

  • 上記ページへのアクセス、および「Genetyx」のダウンロード・インストールは中部大学内のネットワークへの接続が必要
起動方法:「ATGC」は遺伝情報処理ソフトウェア「Genetyx」内にあるので、以下のいずれかの方法で起動する
  • (A) 各自のPCの「C:ドライブ」-「Program Files」-「Genetyx_VerXX_Net」フォルダ内の「ATGC.exe」を起動
  • (B) 「Genetyx」を起動し、ツールバーの「起動」-「ATGC」を選択
    • (B)の方法で起動する場合は、ネットワーク認証が必要で、PCが中部大学内のネットワークに接続されている必要がある (なので、(A)を推奨)
初期設定:「ATGC」は初回使用時にパラメータを設定する必要がある(共通PCは設定済み)
  • 「ファイル」-「環境設定」-「解析」を選択し
    • 最小ホモロジースコア「30」
    • 最小一致塩基数「10」

に変更する

(3) 配列データをアセンブルして解析

1) 配列、およびシークエンス解析したファイルを取り込む(インポート)

「ファイル」-「新規」を選択し、(1)で用意したファイルを取り込む

2) 取り込んだ配列をアセンブルする

「解析」-「アセンブル」を選択し、さらに「アセンブル」を選択
  • 「Contig」を展開(アセンブルした配列の表示)。
  • sgRNAを選択すると、その配列の先頭=ゲノム編集箇所に移動。
  • 波形ウィンドウを表示させる。
    • 単一の波形が出現=ホモ:そのまま配列を成形(→Aへ進む)
    • 重なった波形が出現=Bi-allelic(2個のアリル(変異)が混ざっている):波形を分離して解析(→Bへ進む)
個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ツール