NEBNext Ultra II RNA Library Prep Kit
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=== ポリA精製 === | === ポリA精製 === | ||
− | # RNAを10 ng - 1 µg / 50 | + | # RNAを10 ng - 1 µg / 50 µLになるように希釈し、'''ロック付き'''チューブに入れる。 |
# NEBNext Oligo d(T)25 beads 20 µL x サンプル数をエッペンに分注する。 | # NEBNext Oligo d(T)25 beads 20 µL x サンプル数をエッペンに分注する。 | ||
# RNA Binding Buffer (2x) 100 µL x サンプル数を加え、ビーズを洗う。遠心して、ビーズを沈殿させ、磁性体スタンドに置く。上清を捨てビーズを回収する。2回行う。 | # RNA Binding Buffer (2x) 100 µL x サンプル数を加え、ビーズを洗う。遠心して、ビーズを沈殿させ、磁性体スタンドに置く。上清を捨てビーズを回収する。2回行う。 | ||
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=== cDNA合成 === | === cDNA合成 === | ||
− | # NEBNext First Strand Synthesis Enzyme Mix 2 | + | # NEBNext First Strand Synthesis Enzyme Mix 2 µL、H<sub>2</sub>O 8 µLを加える。'''試薬はピンクの印''' |
# 25℃で10分、42℃で15分、70℃で15分保温する。 | # 25℃で10分、42℃で15分、70℃で15分保温する。 | ||
− | # NEBNext Second Strand Synthesis Reaction Buffer (10x) 8 µL、NEBNext Second Strand Synthesis Enzyme Mix 4 | + | # NEBNext Second Strand Synthesis Reaction Buffer (10x) 8 µL、NEBNext Second Strand Synthesis Enzyme Mix 4 µL、H<sub>2</sub>O 48 µLを加える。'''試薬はオレンジの印''' |
# 16℃で1時間保温する。 | # 16℃で1時間保温する。 | ||
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# 98℃で30秒、(98℃で10秒、65℃で75秒) x 8 cycle、65℃で5分、のPCRを行う。RNAが100ngのときはサイクル数を12に、10ngのときは15にする。 | # 98℃で30秒、(98℃で10秒、65℃で75秒) x 8 cycle、65℃で5分、のPCRを行う。RNAが100ngのときはサイクル数を12に、10ngのときは15にする。 | ||
# KAPA beads 36 µL (0.9倍量)を加え、精製する。23 µL 0.1 x TEを加え、全量回収する。ここで止められる(-20℃)。 | # KAPA beads 36 µL (0.9倍量)を加え、精製する。23 µL 0.1 x TEを加え、全量回収する。ここで止められる(-20℃)。 | ||
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+ | ==== 修正 ==== | ||
+ | * 2022 / 8 / 1 AMPure XPをKAPA Hyper Pure Beadsに変更した。 | ||
+ | * 2020 / 6 / 3 RSBを0.1xTEに変更した。 | ||
+ | * ポリA精製の1~16(94℃で10分間保温まで)は"ロック付きチューブ"を使う。 | ||
+ | * 2025 / 1 / 25 キットの試薬の使用量を半量から0.8倍量に変更した。 |
2025年1月25日 (土) 12:13時点における最新版
目次 |
[編集] ポリA精製
- RNAを10 ng - 1 µg / 50 µLになるように希釈し、ロック付きチューブに入れる。
- NEBNext Oligo d(T)25 beads 20 µL x サンプル数をエッペンに分注する。
- RNA Binding Buffer (2x) 100 µL x サンプル数を加え、ビーズを洗う。遠心して、ビーズを沈殿させ、磁性体スタンドに置く。上清を捨てビーズを回収する。2回行う。
- RNA Binding Buffer (2x) 50 µL x サンプル数を加え、懸濁する。
- 懸濁したビーズ50 µLをRNAに加える。
- 65℃で5分間保温する。その後氷につけて冷やす。
- ビーズを懸濁しながら室温で5分間保温する。
- 遠心後、磁性体スタンドに置き、上清を捨てる。
- Wash Buffer 200 µLを加え、懸濁する。スタンドに置いて上清を捨てる。2回行う。
- Tris Buffer 50 µLを加え、懸濁する。
- 80℃で2分保温する。その後氷につけて冷やす。
- RNA Binding Buffer (2x) 50 µLを加え、懸濁する。懸濁しながら室温で5分間温める。
- 遠心後、磁性体スタンドに置き、上清を捨てる。
- Wash Buffer 200 µLを加え、懸濁する。スタンドに置いて上清を捨てる。
- H2O 10 µL、First Strand Synthesis Reaction Buffer (5X) 8 µL、NEBNext Random Primers 2 µL (合計20 µL)を混合し、このうち11 µLを加える。
- 94℃で10分間保温する。氷につけて室温に戻す。
- 遠心後、磁性体スタンドに置き、上清10 µLを新しいチューブに回収する。
[編集] cDNA合成
- NEBNext First Strand Synthesis Enzyme Mix 2 µL、H2O 8 µLを加える。試薬はピンクの印
- 25℃で10分、42℃で15分、70℃で15分保温する。
- NEBNext Second Strand Synthesis Reaction Buffer (10x) 8 µL、NEBNext Second Strand Synthesis Enzyme Mix 4 µL、H2O 48 µLを加える。試薬はオレンジの印
- 16℃で1時間保温する。
[編集] DNA精製
- KAPA Hyper Pure Beads 144 µL (1.8倍量)を加えて、よく撹拌して、5分間室温で放置する。
- 遠心後、磁性体スタンドに置き、上清を捨てる。
- 200 µL 80%エタノールを加え、30秒後、上清を捨てる。スタンドから外して混ぜたりする必要はない。2回行う。
- 遠心して上清を捨てたあと、5分間乾燥させる。
- 26 µL 0.1 x TE (マニュアルの半量)を加え、懸濁する。2分室温で放置する。
- 上清 25 µL を回収する。ここで止められる(-20℃)。
[編集] 末端形成
- NEBNext Ultra II End Prep Reaction Buffer (10x) 3.5 µL、NEBNext Ultra II End Prep Enzyme Mix 1.5 µLを加える(マニュアルの半量)。試薬は緑の印
- 20℃で30分間、65℃で30分間、保温する。
[編集] アダプター結合
- NEBNext AdaptorをAdapter Dilution Bufferで5倍に希釈する。最初のRNAが250 ng未満のときはさらに5倍希釈する。100 ng未満のときはさらに4倍希釈する。
- 希釈したAdaptor 1.25 µL、NEBNext Ligation Enhancer 0.5 µL、NEBNext Ultra II Ligation Master Mix 15 µlを加える(マニュアルの半量、合計46.75 µL)。試薬は赤の印。複数サンプルの場合、まとめて混合して、チューブのふたの裏側に入れていくとよい。
- 20℃で15分間保温する。
- USER Enzyme 1.5 µLを加える(マニュアルの半量、合計48.25 µL)。
- * 補足:End Prep Enzyme Mix 同様に粘性が高いため、ピペットの目盛りを1 µLに合わせて吸う
- 37℃で15分間保温する。
- KAPA beads 44 µL (0.9倍量)を加え、精製する。13 µL 0.1 x TEを加え、12 µL 回収する(マニュアルの0.8倍量)。
[編集] PCR (約1.5時間)
- Index Primer 4 µL、Universal PCR Primer 4 µL、NEBNext Ultra II Q5 Master Mix 20 µLを加える(マニュアルの0.8倍量)。
- 98℃で30秒、(98℃で10秒、65℃で75秒) x 8 cycle、65℃で5分、のPCRを行う。RNAが100ngのときはサイクル数を12に、10ngのときは15にする。
- KAPA beads 36 µL (0.9倍量)を加え、精製する。23 µL 0.1 x TEを加え、全量回収する。ここで止められる(-20℃)。
[編集] 修正
- 2022 / 8 / 1 AMPure XPをKAPA Hyper Pure Beadsに変更した。
- 2020 / 6 / 3 RSBを0.1xTEに変更した。
- ポリA精製の1~16(94℃で10分間保温まで)は"ロック付きチューブ"を使う。
- 2025 / 1 / 25 キットの試薬の使用量を半量から0.8倍量に変更した。