MultiNAを使った電気泳動

提供: 鈴木研Wiki
2019年12月9日 (月) 10:59時点における157.110.120.101 (トーク)による版

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目次

(1) 試薬

解析するDNA断片の長さに合わせて、「DNA-500(水色)」「DNA-2500(紫)」「DNA-12000(ピンク)」のうち適切なキットを選び、それに合わせた試薬を用いる

  • (A) ラダー :(2)で希釈したものを使う(-20℃)
MultiNA用試薬 ラダー
DNA-500 pUC19 HpaII Digest (pUC19/MspI(HpaII)) ※25bp DNA ラダー から変更
DNA-2500 pGEM DNA Markers
DNA-12000 2-Log DNA Ladder (0.1-10.0 kbp)
  • (B) 希釈色素液 SYBR Gold :(2)で希釈したものを使う(-20℃)
  • (C) DNA マーカー溶液 :サイズに合わせたものを使用(-20℃)
  • (D) DNA 分離バッファ :サイズに合わせたものを使用 (4℃)

(2) ストック溶液の作成

  • (A) ラダーを希釈する (希釈したラダーは-20℃で保存する)
  1. pUC19 HpaII Digest (pUC19/MspI(HpaII)) はTEで50倍に希釈する。
  2. 2-Log DNA Ladder はTEで100倍に希釈する。
  3. pGEM DNA Markers はTEで100倍に希釈する。
  • (B) 希釈色素液
  1. SYBR Gold 1µlとTE 99µlを混ぜ合わせる。
  2. -20℃で保存する。

(3) 使用時に調整するもの

  • 希釈色素液を分離バッファーで100倍に希釈する。必要量はサンプルを設定した後計算されるが、以下を参考に調整してもよい。
合計分析数 8分析以下 9-29分析 30-79分析 80-120分析
分離バッファーの量 (µl) 495 990 1980 2970
希釈色素液の量 (µl) 5 10 20 30

(4) 使用方法

  1. 本体の電源を入れる。
  2. 制御用コンピュータを起動する。MultiNAユーザーでログインして、MultiNA装置制御を起動する。
  3. 制御ソフトの左上のMultiNAの文字がオレンジのときは本体と通信できていないのでメニューの「装置」-「接続」を実行する。
  • 洗浄水の量を確認する。足りないときはミリQ水を補充する。
  • 廃液が一杯になっていないか確認する。廃液はシンクに流す。

クリーニング

  1. 前日使用していないときは全チップクリーニングをする。そうでないときはチップ洗浄を行う(2回)。
  • チップクリーニング液=Cleaning Solution RA (試薬棚)
  • チップ4枚、2回洗浄の場合:クリーニング液使用量=2.6ml。所要時間=70分。

測定

1. 制御ソフトでサンプルの登録を行う。
MultiNA画面の「新規登録」をクリック
使用するプロジェクト(キット、マーカー溶液の混合方法)を選択しOKをクリック
ウェルをクリック(緑色に変わる)
▶▶をクリック
サンプル名を入力
登録をクリック
2. 必要な分離バッファーとマーカーの量が表示されるので、分離バッファー(希釈色素液と混合したもの)は専用のチューブに、マーカーは0.5mlチューブに分注して、
それぞれの蓋を開けて所定の位置に設置する。分離バッファーとマーカーのラベルの色と装置内の置き場所の色が同じ。
  • 分離バッファーは多めに作る。(足らない場合、ラン開始時にエラーが出る)
3. 自分のサンプルをセットする。サンプルは5µl以上必要で、そのうち1µlが使用される。
4. ラダーもセットする。ラダーは12µl程度必要。
5. サンプルを固定するための金属の網をかぶせる。
6. 蓋をする。
7. 制御用ソフトでランを開始する(▶をクリック)。泳動終了後に自動で洗浄を2回行うようにしておく。

後片付け

  1. 一日の最後に全チップクリーニングを行う。チップクリーニングを行ったまま帰宅してよい。

データの解析

  1. データは自動で保存される。保存場所は、デスクトップのショートカット「MultiNA-Project」内。プロジェクト毎のフォルダ内に、分析日時が付いたファイルが作られる。あとは、MultiNA Viewerで解析する
個人用ツール
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操作
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