In-Fusion Cloning
提供: 鈴木研Wiki
2020年10月7日 (水) 12:41時点における157.110.120.101 (トーク)による版
目次 |
使用するキット
- 「In-Fusion HD Cloning Kit」 (TaKaRa: Clontech) @フリーザー(-20℃)
実験方法
(1) PCR産物の前処理
- 下記の(a)(b)いずれかの方法でPCR産物の前処理を行う
- (a) カラムでの精製 (ベクターを制限酵素処理した場合も同様)
⇒ NucleoSpin Gel and PCR Clean-upを使ったDNA精製 を参照
- (b) Cloning Enhancer処理
- PCR後の電気泳動での確認時に、非特異的なバンドがなかった場合、この方法を用いることが可能
- 1. 以下の要領で、反応液を調製する。(計7µl)
添加量 PCR産物 5 µl Cloning Enhancer 2 µl
- 2. 「37℃で30分 → 80℃で20分」反応させる。
(1) In Fusion反応
- 下記の(a)(b)いずれかの方法でPCR産物の前処理を行う
- (a) カラムでの精製 (ベクターを制限酵素処理した場合も同様)
⇒ NucleoSpin Gel and PCR Clean-upを使ったDNA精製 を参照
(2) 3'末端のdA付加反応
- 1. (1)で調製したPCR産物(9 µl)に「10x A-attachment Mix」1 µl を添加してよく混ぜる。
- 2. 60℃で10分間反応させる。 ※30分まで延長可能
- 3. 次のライゲーションの直前まで、氷上(あるいは、4℃)に置く
- dA付加反応後は、すぐに次のライゲーションを行う (この反応で形成した3'突出末端は不安定なため、ライゲーション前で放置しない)
(3) ライゲーション
- 1. 以下の要領で、ライゲーション反応液を調製する。(計10µl)
添加量 備考 2x Ligation Buffer 5 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと pTA2 vector (50ng/µl, 3kb) 1 µl -20℃から出して溶解したら、すぐに氷上に置くこと (2)でdA付加したPCR産物 3 µl (モル換算で)vectorの3倍以上の量になるとよい T4 DNA Ligase 1 µl 氷上に置く(orクーラーボックスを使う)
- 2. 16℃で30分以上反応させる。
(4) 大腸菌DH5αの形質転換
- あとは、ライゲーション産物を用いて大腸菌DH5αのコンピテントセルを形質転換する
- 選抜用の抗生物質は、アンピシリン(50mg/l)を使う
- インサートの有無をチェックできるように、大腸菌をプレートに撒く前に、X-Gal (2%)、IPTG (0.1M)をプレート1枚につき20μlずつ塗布する
- インサートが入ったコロニーは白色、インサートが入らなかったコロニーは青色になる (青白判定)