ゲノム編集した植物のシークエンスの解析
提供: 鈴木研Wiki
2021年11月11日 (木) 16:50時点における157.110.120.101 (トーク)による版
(注意:編集中!)
- CRISPR-Cas9でゲノム編集した植物のシークエンスを解析し、変異アリルを同定する方法についての解説
- ゲノム編集の概要・変異アリルの検出方法(genotyping)については、「 シロイヌナズナのゲノム編集について:概要、変異アリルの検出・同定」を参照
[1] キャピラリーシーケンスを行い、 解析に使うデータ(ファイル)を準備する
- ※ 詳細は、「 シロイヌナズナのゲノム編集について:概要、変異アリルの検出・同定」の [4] 変異型アリルの同定(ゲノム編集した植物のシークエンス解析)を参照
- キャピラリーシークエンサーで読んだ波形ファイル(拡張子.ab1)
- ゲノム編集した箇所をはさんだ領域をPCRで増幅したものを、両側のプライマー(センス、アンチセンス)でシークエンス解析したファイル
- ゲノム編集した「遺伝子のもとの配列」の情報
- sgRNA配列の情報
[2] 「仮想実験室:Mitsucal」を用いてデータを解析する
- 「仮想実験室:Mitsucal」のツール「波形分離(重なった波形を分離する)」を用いて解析を行う。
- 「仮想実験室:Mitsucal」のサイトへ移動 https://mitsucal.tsbio.info/vl/
- "やること"のプルダウンから「重なった波形を分離する」を選択
- "参照配列" に"遺伝子のもとの配列"をコピー&ペーストし、波形ファイル(拡張子.ab1)を送信して、「Start」
- 「仮想実験室:Mitsucal」のサイトへ移動 https://mitsucal.tsbio.info/vl/
- 「波形分離」ツールの使い方の解説は、鈴木研究室のホームページの記事を参照 http://biochemistry.isc.chubu.ac.jp/labo/suzuki/archives/812
これ以降は編集途中の産物
アグロバクテリウムの感染後、シークエンス解析に至るまでの流れ (概要説明) 1) 形質転換されたT1植物を選抜し、生育する - pKIベクターを用いた場合、T1種子の中から「OLE-tagRFPが光る」ものを播いて育てる (=T-DNAが組み込まれている)
2) 目的の遺伝子がゲノム編集されている個体を選抜・生育し、T2種子をとる
- genotyping:PCR+制限酵素処理で、変異遺伝子を持つ個体を選抜 (制限酵素処理で、切れる:野生型(WT型)、切れない:変異型)
3) T2世代で、Cas9を持たない植物を選抜する - pKIベクターを用いた場合、T2種子の中から「OLE-tagRFPが光らない」ものを播いて育てる (=T-DNA、Cas9を持たない)
4) T2世代で、目的の遺伝子がゲノム編集されている個体を選抜する - 2) と同様のgenotypingを実施
5) キャピラリーシークエンサーでの解析 - 4) のgenotypingの時のPCR産物(制限酵素処理する前のもの)を、キャピラリーシークエンサーで解析する
- PCRに用いた両端のプライマー各々で解析したファイルを作成。このファイルを用いて以降の解析を行う